灰被り姫の城

里香は、あたしのことを親友だと思っていなかったのだろう。

そうじゃなければ、こんなことしない。

あたしだって、里香のことを親友だと思っていた。

まさか、本当に裏切られているなんて。


「私は、レイのことなんて一度も友達だと思ったことはなかった。

人気で可愛い子についていけば、あたしもそこそこ上の立場になれると思ったから」


里香は、あたしのことを利用していたんだ。
おそらく、入学式のときにあたしが感じた視線は、皆からの憧れの眼差しで、それを感じ取った里香が、あたしに話しかけてきたのだろう。

あたしが、きっとスクールカーストで上位になると踏んだのだ。


「フフッ、レイが“お姫様”という立場から転げ落ちる姿を想像するだけで、ワクワクするよ」


里香は、笑った。


あたしにすごい衣装が用意できないように、自分が出場し、あたしが去年歌った歌を歌う。

確かに、そうすればあたしが優勝できる可能性は低くなるかもしれない。

里香が優勝する確率が上がるかもしれない。


だけどね、里香。


きっと、あなたは一番になれない。