灰被り姫の城

だけど、真実は違った。


「バレた?」


いつもとは違う、歪んだ笑みを浮かべて、里香が言った。

一瞬、何かの聞き間違いかと思った。

だけど、それは確かに里香の口から出た言葉だった。


「里香……?」

「そう。
わざとだよ。

わざと、去年レイが歌った歌を歌ったの。

ミスコンに出たのも興味とかじゃない。レイがミスコンに出るから、あたしも出ることにしたの」


淡々と舌を回しながら喋る里香。

今、目の前にいる里香は、あたしの知っている里香じゃない。


こいつは誰?
何者なの?


ただひとつ、これだけは言える。




こいつは、あたしの親友じゃない。