灰被り姫の城

司会の言葉と同時に、あたしは舞台へ立った。

観客は、興奮気味にあたしを見ている。

そして、あたしは去年と同じように、洋楽を歌った。

「♪~♪~♪~」

去年よりも少し難易度の高い曲だったが、あたしはなんなく歌いきった。

観客も、ファンをはじめ、皆あたしの歌に聞き惚れていた。


「新田さんって、可愛いだけじゃなくて歌も上手いんだな~。
英語の発音もきれいだし。
俺、ファンになっちゃいそうだ」

「だよな~!
清楚できれいだし、性格もいいし」

「今年も、姫が優勝で決まりだな!」


皆、口々に言う。


そう、今年も優勝するのはあたし。
一番になるのはあたしなんだから。


『新田さん、ありがとうございましたー!

続きまして、エントリーナンバー九番の野沢里香さんです。
どうぞ!』


あたしと入れ違いで、里香が舞台に出る。