灰被り姫の城

次の日、あたしはわざと、いつもより遅めに登校した。

下足場は、この時間帯のせいか、いつもよりも人が多かった。


あたしが靴箱を開けると、案の定、そこには紙クズが入れられていた。


「新田さん!どうしたの、そのゴミ」


近くにいた女子が、あたしの靴箱を見て、大きな声を出した。

その声を聞いて、次々と生徒が集まってくる。


「本当だ!ゴミが入れられている!」

「どうしたの?」

「もしかして、いじめ…………?」

「新田さんをいじめるなんて、最低!!」


ざわざわとうるさくなる下足場。