「たとえ昔はどんな子だとしても、俺は一生姫のファンだよ!」

「そうそう、今が大事なんだからさ!」


クラスメートと、そのうちのあたしのファンが、そう言ってくれる。


「ありがとう、皆…!」


あたしは、高校を出たらちっぽけな存在。
中学のときとは変わらない、暗い存在。

でも、中学のときとは決定的に違うもの。

それは、あたしの味方をしてくれる、皆がいること。


そのことに気付いたあたしは、皆がいてくれるありがたみを知った。


だけど、やっぱり一人だけ、浅田君だけは無表情で、ただ黙ってこの様子を見ていた。