灰被り姫の城

その日の翌日。


「昨日はどうだった?」


そうやって笑顔で尋ねてきたのは、沙希ちゃんだった。


「どうって?」

「昨日、帰り道にレイちゃんの中学の時の同級生に会ったでしょう?
思い出話に花を咲かせたりしたのかな~って思って」


ああ、昨日井岡に会ったことか………。


「うん」

あたしは、いつもの笑顔で答えた。

「そっか!良かったね。
あ~、私も中学の時の友達に会いたくなってきたなぁ~」


沙希ちゃんが言う。


あたしは………中学の同級生になんて、誰にも会いたくない。

中学にいい思い出なんて、ひとつもない。


だけど、あたしは


「そうだね」


と笑った。


そんなあたしを、冷たい目で浅田君が見ていた。