灰被り姫の城

「浅田…君」


もしかして、今の見られていた?

あの頃のあたしを、中学時代と同じようにただ俯く地味で暗いあたしを。


「あ、ありがとう」


そう言って、あたしはぎこちなく浅田君の手を握り、立ち上がった。


その間、ずっと浅田君は無表情だった。


「新田ってさ…」

「?」

「新田ってさ、もしかして中学の頃いじめられてた?」

「っ!」

「実はさっきの、見てたんだ。
あの茶髪の女が、アンタを笑って馬鹿にしてたとこ。

学校のときと雰囲気全然違って、すっごく暗かったから、そうかなって思ってさ」


やっぱり見られていたんだ。


恥ずかしい、恥ずかしい、恥ずかしい、恥ずかしい、恥ずかしい。

見られた、見られた、見られた、見られた、見られた、見られた、見られた、見られた、見られた、見られた、見られた、見られた、見られた。


嫌だ、嫌だ、嫌だ。


「あ…」


あたしは見られたことによる恥ずかしさで、顔が熱くなるのを感じた。