その後もひたすらに私を遊びに誘い続ける佳穂。

でも私はそれに応じることはなかった。


正直、私だって遊びたい。

だけど、今勉強しなかったらと思うと不安でたまらなくなるのだ。



「おーい、ふたりとも行こうぜ」

夕方になると、別のクラスで補習を受けていた3人が私たちを呼びに来る。

毎度毎度、目立つんだよなぁ。


ひとりひとりのオーラも凄くあるのに、3人揃ったときの迫力といったら凄まじい。



「湊様だよ…」

「ホントだ。でも私、隼人君の方が好きだなぁ」

「私は拓さんっ」


私の耳にはそういった女子の黄色い声が届くのに、3人は全く気にしない様子で平然としている。

それとも全く聞こえてないの…?