「うわぁ!すごい!お義母さんどうしたの?!」


さっきまで何も無かったダイニングテーブルに乗っている豪華な夕飯にお姉ちゃんは目を輝かせた。

いつもじゃ、考えられないぐらい豪華なメニュー。


お姉ちゃんとお父さんの力ってすごいなって思ってしまう。


「あ、わかった!今日は結愛の誕生会なんだね?」

お姉ちゃんは閃いたと言わんばかりにそう言う。

違うよ、違うに決まってるじゃん。

お義母さんがそんなことしてくれるはずが無い。


「…何言ってるの、結奈。今日はあなたのスピーチコンテスト入賞のお祝いじゃない」

ほらね。

お姉ちゃんは、お義母さんが私のことを嫌ってるの知らないから、だからそんな風に思ったんだと思う。

でもわかってても、実際にお義母さんの口から聞きたくなかった。

お姉ちゃんにも空気を読んでほしい、とか思っちゃったりする。