文化祭はもう少し。
だから、紫苑ちゃんがメイクをしてくれる事に!
久しぶりの制服だぁー!!
ワクワクだなー!!
「で、でも私髪の毛ないよ?」

「そんな時はウチのウィッグを貸すから!大丈夫だよ!!」




そして文化祭の日
た、楽しみだー!!久しぶりの学校!!久しぶりの制服!!はぁー!!幸せだぁぁぁ!!

ガラッ
「よっ!!」
紫苑ちゃんがひょこっと顔を出して挨拶。

「それではメイクしまぁーす!!」

メイクしながらお喋り。
「美桜ちゃんはさ、告白するんでしょ?翔太に。」

「へ!?し、しないよ!?だってガンの彼女なんて嫌でしょ?髪の毛ない彼女なんて嫌でしょ?」

「美桜ちゃん。あんた翔太の何を見てきたわけ!?翔太がそんなやつだと思う!?そんなやつだったらね、こんなガンの人の見舞いなんて来ないわよ!!翔太はね、学校でもね、美桜ちゃんの事ばっかりなのよ!?
そして、美桜ちゃんに付いてるその口は何!?この口は何のために付いてるの?
物事を人に伝えるためでしょうが!!!!
飾りか?これは!違うでしょ!?」

紫苑ちゃんの迫力に固まってしまう。
「美桜ちゃん。言いたい事は言わなきゃ伝わらないよ?届かないよ?美桜ちゃんの心にあるその想いは。大丈夫。きっと届く。だから、今日、翔太に告白しなさい!!分かった!?
じゃないと絶対後悔するよ!」