私は今日翔太に言うことがある。

それは「ガン」の事。

多分髪の毛を見ればほぼバレると思うけど。


怖い。怖い。どう思うかな…
でも、逃げない。真正面からあなたに伝えるために。

今日は日曜日。
ガラッ
「おはよぉ……」
挨拶した翔太が固まった。
「お、おい…その、髪の毛……どうしたんだ、、よ」
動揺してるみたい。そうなるよね。言ってなかったもんね。
「翔太。私ね、ガンなの。肺ガンなの。今まで言わなくてごめん。私の頭は抗がん剤でこうなったの。」

やばい…………泣きそう。でも、泣いてはダメ。
泣き顔を見せたくない。なんでかな?プライドなのかな。
「そ、そっか。そうだったのか。無理させてたな。ごめんな。」
「んーん。いいの。だから、私の残りの時間を一緒にいて欲しい。思い出を残したいの。」

「当たりめーだ!一緒いるよ。ぜってーいるよ。そばにいるよ!!」

その言葉はどんなに暖かかっただろう。今にも泣き出しそうなくらい安心出来る言葉だったの。