そんな抗がん剤との闘いを毎日した。
吐いて吐いて吐いて、身体はやせ細っていった。髪の毛も抜けて、あの長かった髪も無くなった……。
なりたくなかった「坊主」になった。
お母さんがニット帽を買ってきてくれた。
あぁ……髪の毛…

次の日は土曜日だった。
だからーーーー

ガラッ!!

「よぅ!!来たぞっ…」

やっぱり翔太が来たと思った。でも、そこには
紫苑と彰だった……

「え、美桜ちゃん……髪の毛…」

ほらやっぱりね。聞くと思った。

「うん。抗がん剤で抜けちゃった!見て!!綺麗な坊主でしょ〜笑」
明るめに言った。でも、心はどんより…
翔太が見たらどう思うかな……ってなんでそう考えるのよ!
別に翔太にどう思われたっていいじゃない!
「友達」なんだから……