「海原舞白」

私の名前が呼ばれた。また静まりかえるんだって思うとぎゅっと目を瞑ってしまった。


すると‥‥

「「はい!!」」

大きな声で「はい!」という返事が聞こえた。振り返ると、みんなが立って叫んでいた。

(ど、どうして‥‥)

私は驚いて口を開けたままにしていると、

「海原さん!なんで頼ってくれなかったのー!?」

「「はい!」って言いたかったんだろー?」

「夏宮だけに言うとか私達の事頼らなすぎ!」


「だから、俺達が海原の気持ちを声にした!」

「海原さんはこの学年の仲間だよ!?だから全員で名前の返事一緒にしよう!」

み、みんな‥‥

話したことない人も次々と私に話しかけてくれた。《友達が本だけ》なんて言ってた自分が


《なつみやと友達にはなれない》なんて言って自分が



馬鹿らしく思えてきた。