やってしまった‥‥。

「‥‥」

私は紙にごめんと書いたけど、結局それは夏宮に見せなかった。

「‥‥あ、あの、海原サン?」

ほら、戸惑ってる‥‥どうするの‥‥私。
私はどうしよう‥‥と悩んでいると

「ほんとの気持ちを隠したって相手には伝わらないんだよ?」

(えっ‥‥)

どこからか声が聞こえた。

「隠し事嫌いなのどこの誰?」

私にはできない。声が出ないんだもん。本当は手紙だけで私の夏宮気持ちを書きたくなかった。そしたら、

「俺、勘違いならごめん。海原もしかして俺のこと好き?」

‥‥!

「俺は、海原のこと好きだけど‥‥?」

私の頬には暖かいものがつたう。

「‥‥海原、俺は声がでなくてもいい。もし、そんな理由で迷ってるとかなら俺を頼ってくれていい。



ー俺がお前の声になるから。


俺と付き合ってくれる?」

私はこくんと頷き



《よろしくおねがいします》



そう書いた。