コンコン‥‥

ノックする音が廊下に響く。すると

「かーさん何か用?俺寝てんだけど!」

いやぁ‥‥寝てたら返事しないと思うな‥‥。私はカチャリとドアを開けた。

「っ!?え、海原?」

ものすごく驚いてガバッと布団から体を起こそうとする。それを、慌てて止めた。

ストップと、手を出すと

「あぁ、ごめん‥‥つい。」

《無理しないで》

そう書いた紙を見せると笑い出す夏宮。

「お前にだけは言われたくねーよwだって、今日も1人で図書室の仕事してきたんだろ?しかも、羽黒から聞くと、俺に手伝ってって言ってる日より図書室に行ってんだってな」

ぎくぅ‥‥

私は夏宮がいくら何でも手伝ってくれるからと言ってもそんなにしてもらう訳にはいかないと思って何度か一人で行った。

「‥‥なんで頼ってくんねーの?」

それは‥‥夏宮には元気でいてほしかった。私と違って部活もやってるし、頑張りすぎで熱でも出されるのが嫌だった。でも、こうして熱を出されると言い訳も何も無い。

《ごめん》

「‥‥はぁ。いいけど、今回俺が熱出したから良かったものの、海原が熱出すのが1番嫌だから‥‥


もう少し頼ってくれよな」

そう言うと布団に潜る夏宮

「もう今日は帰れ。移したくねーから。」

帰れと言われた。けど、体はいうこと聞かないそうで‥‥

「っ!?えっちょ、うみは‥‥」

私は夏宮にキスをしたのだ。