羽黒side

「‥‥で?俺を連れ出したってわけ?」

今、湊の妹小春に腕を捕まれ水族館を回っている‥‥。俺はどうしても小春が苦手だった。だって‥‥

「うーん。それもあるけど羽黒くんのこと好きなんだもん!!」

このテンションが無理。

「そ。」

「もー。羽黒先輩冷たいですねぇ。だって、絶対あの2人両思いじゃないですか!!邪魔しちゃいけないでしょ!」

「‥‥あいつらめんどくせぇ空回りしてっから見てるのが疲れる。‥‥あと、羽黒くんか、先輩どっちかにしろよ。」

「えーっ!?なんですかそのかっこいい言葉!!じゃあ‥‥羽黒くんで!あっ、イルカショー始まりますよ!!急いでください!羽黒くん!」

「‥‥はいはい。」

だからこういうやつは‥‥

1番面倒で‥‥

「そういや、羽黒くんって絶対舞白先輩のこと好きですよね。」

「っ!?ッげほっ、ごほっ、いきなりなんだよ‥‥」

そんな言葉で飲んでいたコーラがむせ返った。

「その反応本当なんですね!?信じますよ?」

「っばか。好きなわけねーだろ。ただの幼馴染みだし‥‥どっかの少女漫画じゃねーんだし‥‥」

「そのわりには顔が‥‥」

「‥‥みるな。」

「まぁ、私はどっちでもいいんですけどね。羽黒くんが先輩のこと好きとか好きじゃないとか」

なんだ‥‥?てっきり「許さない!」とか言うのかと‥‥。

「私が必ず好きにさせてあげますから。待っててくださいね♡」

「あー‥‥そう。」

こいつは絶対好きになれない。

それだけはわかる。