「誰‥‥?」

その男の子はちょっと震えがちな声でそう聞く。

「あ、俺は夏宮です。あ、家の前の羽黒の友達で‥‥」

そうやって泣かれるのだけは嫌だったから全力で説明する。そしたら

「羽黒兄ちゃんの友達?」

「う、うん!そうなんだよー」

「羽黒兄ちゃんの家なら前だよ?」

「‥‥あ、うん。それは知ってるんだけどー‥‥」

どうしよう‥‥羽黒!助けてくれぇ

「お?家によーか?」

ちょっと明るめな声が後ろから聞こえた。

「‥‥あ、その」

コミュ力周りから高いほうだと言われてきたがさすがに無理だ!ってか、可愛い男の子にかなりのイケメン男!この家はなんだ‥‥

「もしかしてましろに用?」

ましろ‥‥?って海原‥‥?

「えっと、ここどこですか?」

気づいたらこう言ってた。