わけが分からないまま手を眺め、
ドアに目を向けると、
見たこともない円形の魔法陣みたいなものと頭をかけてしゃがみ込む女の子が見えた。

どうしてドアが変になったの?
どうして君は外に出られないの?

そんな疑問でいっぱいになったけど、とりあえず助けなくっちゃ!
いそいで駆け寄って手を伸ばしてみたら
またビリビリッとして僕を中に入れてくれない。

「ねぇ!これどうしたらいいの?」

「扉を閉じて!私は触れないの」

「でもそれじゃまた君が閉じ込められちゃうよ!」

「いいの!その代わり、明日も来てくれる?」
女の子の目は痛みからなのか涙ぐんでいた。

「うん!明日も絶対来るから!また明日ね」

そうして僕は扉を閉めて帰り道にまた来れるように宝石のようで大好きなお気に入りのビー玉で道を作った。

女の子に絶対に明日来る印だよと誓いながら。


こうして女の子と男の子は毎日のように会いました。
女の子をあの家から出そうとすると毎回魔法陣が邪魔をするので、
男の子はあきらめて今まで体験してきた冒険の話を聞かせてあげました。