「…よ…バカ…」


小さな声で、私は呟く。

”好きだよ。バカ”と。

はるは、案の定、


「ん?」


と聞いてくる。

私は滲んだ世界をそのままに、足元を濡らして、

顔を上げて、微笑む。

そして、はるに、告げる。



「日常を、壊しても、いいですか?」