少人数教室を出たあと、高橋くんは何も聞かずに


ただ私の隣を一緒に歩いてくれた。


「高橋くんばいばい!ありがと!また明日ね!」


そう言って手をふろうとあげた時

高橋くん手を掴まれた。


「送ってく」


「え、でも悪いし」


「また怖い思いしたい?」


「...いゃだ」


さっきのことを思い出すだけで震えと涙が止まらない。

高橋くんは、私の手をそっと握ってくれた。


「っう、こ、わかった、うっこわくてっ、こわくて、」


「もういいから、言わなくて。」

そう言って私を抱きしめる高橋くんは言葉は暖かくて

でも高橋くんの胸の中は安心して言葉よりももっと暖かかった。