しっかりと鍵を閉めると、佐渡さんの部屋へと向かう。
インターホンを押す指が震えてる。
準備に夢中だったから、今更ながらに緊張してきた。
どうしよう。洋服、おかしくないかな?
メイク、気合い入れすぎと思われたらどうしよう。
もう一度鏡でチェックして来ようかと、回れ右しかけたところで、
ーーーガチャ。
お隣りの扉は開いてしまった。
「お、意外と早かったな。」
扉を片手で開けた佐渡さんとの距離は約30センチ。
近い、近い近い。
体温調節機能さえ可笑しくなってしまった私の身体は、一気に頰に熱があつまった。
でも、佐渡さんはそんな近さなんてなんとも思ってないらしい。
なんだかそれが妙にもどかしくて、苦しくて。

