隣の部屋と格差社会。




「今日はもう帰って休みなさい。」


そんな光代先生の優しい言葉に甘えて、少し早めに保育園を出た。


重い足取りでマンションへと帰る。


お腹空いてない。でも、なにも食べないわけにもいかないよね。


明日も、仕事だ。


といっても、今から帰って晩ごはんを作るのは正直しんどい。


料理もまだ下手くそだからな。

こんなときは、コンビニに行こう。


はじめは、コンビニのご飯は少し苦手だった。
でも、最近はこれなしでは生きていけないと思うほどにお世話になっている。


チキンサラダに小さめの冷やし中華を買って再び帰路に着く。


普段の2倍以上の時間をかけて辿り着いた部屋は、真っ暗で思わずため息をついてしまった。


誰もいない部屋。もう慣れたと思ってたのに。


こんなとき、途方もなく寂しくなる。鼻がツンとする。


いつのまにか、バルコニーへと続く窓に手をかけていた。


あの人がいるかも、なんて馬鹿なことを考えながら。