隣の部屋と格差社会。




奥さんは少しお腹が大きくて、旦那さんがその手を引いている。


ゆっくりと歩幅を合わせながら歩む二人は、なんだかとても幸せそう。


いいな。


二人は眩しいくらいにきらきらしていて、この爽やかな朝によく合っている。


一方、私はいつまでもうじうじと。何をやっているんだか。


私もいつかは、誰かときらきら輝くことが出来るのかな。


でも、誰と?


もちろん、正直に言えば佐渡さんと。
でも残念ながら振られたばかりで、見込みはない。


もう一つ浮かんだ顔は、この間のお見合い相手。


長門さん。


私がいいと言えば、きっと今すぐにでも結婚出来る。


でも、長門さんと居て私は輝けるのかな。


長門さんのことは何も知らないし、もしかしたらとても良い人で、馬があって、結婚相手には素晴らしい人なのかもしれない。