隣の部屋と格差社会。



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成人の祝いでお祖母様が買ってくれたこのワンピースを着るのはいつ振りだろう。


ピンクベージュの七分袖のフォーマルワンピースは、品の良い形をしていていかにもお祖母様らしい。


てっきり振袖でも着せられるのかと思ったら、意外にも武田さんからの詳細メールに『気張った服装でなくていい』と書いてあり、拍子抜けしてしまった。


今日は、日曜日。お見合い当日だ。

結局、行くことにした私は朝から準備に追われている。


同じくお祖母様から貰った真紅の口紅を塗ると、高価なワンピースに負けない顔がやっと出来上がった。


よし、完璧だ。


これは、お見合い相手のためのお化粧なんかじゃない。

鼓舞するためのお化粧。所謂、武装だ。