RED DRAGON

〜朔 SIDE〜

こうなるのは目に見えてた。

怜羅が荒れる事くらい、分かってた。

だけど、今回は怜羅でも諦めなかった。

いつもは、話をはぐらかしても何も言ってこなかったけど今回は違った。

今回は珍しく怜羅でも譲らなかった。

だから教えた。

それでも、あいつが怒ることぐらい分かってた。

だけど、本当に恐怖だった。

あの龍の刻印は、怜羅にしか受け継がれない物だから。

修羅の力を受け継ぐ、あいつにしか持てない刻印。

初めて見た刻印の力。