『そういうことだ』って先生は答える。
…そこは答えてくれるんだ。
ん?でも、彼女がいないのに女の人を車に乗せたことはあるの?
あ、今彼女がいたいだけでちょっと前とかまではいたのかな。きっとそういうことか。
「そろそろ駅つくけど、家どの辺だ?」
「あ、駅でいいです!近いし!」
「いやいや、ここまで来たなら家の前まで送るよ」
「いいんですか?」
「駅でも家でも車なら距離変わんねえよ」
「…ありがとうございます」
先生にそう言われて、結局家の前まで送ってもらった。
今日、新たにわかったこと。水瀬先生は口は悪いけど優しい。
あ、あと元ヤンキーっていうと怒る。
先生といると変に緊張して、胸がドキドキする。
人がたくさんいる中で、無意識に先生を探してしまう。
もっともっと、いろんなことが知りたくて一緒にいたい、って思う。
「…水瀬先生。今日、あたしを送ったことに意味はありますか?」
この気持ちの正体に、あたしは気づいてる。
だけど…確信がない。

