私が記憶を失って1週間

退院の日

想真は毎日のように来てくれた


そして今までの事を沢山話してくれた


毎日一緒にいた事、毎朝私の家に来てくれた事


私が失っている記憶を毎日毎日話してくれた

想真が隣にいてくれていた事なにより嬉しかった

「茉莉奈ー、入るわよ」

「はーい、どうぞ」

「準備終わった?想真くんも今から来るわよ」

想真が来ることって聞くだけで嬉しくなる

「茉莉奈ー?入るぞ」

「想真!おはよ!」

「おはよ、茉莉奈。準備おわった?」

「うん!終わったよ!」

想真に会えるのがなによりの楽しみだ

受付を済ませ車に乗る

想真も一緒だ

私の家はどうなのか

私の部屋は綺麗なのかな

それとも汚いのかな

「さぁ着いたよ。茉莉奈ここがあなたの家」

中に入ると芳香剤の香りが広がっていた


「茉莉奈こっちこっち」

想真に呼ばれて2階へ上がる

「ここが茉莉奈の部屋。入ってみな?」

ここが私の部屋

シンプルなデザインだった

「こういう部屋すき……」