恋綴り〜短編集〜



中を開け書類を出す


「〇〇高校 柊 未弥様…………
全国東〇大学センター試験………3位!?」


俺の言葉に職員室中がザワつく
柊は腑に落ちない顔をしていた



「500点中480点……1位との差 僅か5点…」

先生達から歓声が上がる
何故か喜ぶ先生達


「……納得いかない」


「何でだ?2ヶ月で3位だぞ?634人中の」


「1位じゃなきゃ意味がない
先生…私、本番1位取るから」



そう言って職員室を後にした


「柊さんもう少し喜んでいいのに…」


「ですね。」



俺は封筒に書類を戻し柊を追いかける
昇降口で靴を履き替える柊を呼び止める



「柊…これ持って帰れ」



「ども」


いつもより素っ気なく返す
あと3ヶ月か…


「頑張れ」


「先生に応援してもらうのに頑張らない
訳にはいかないよね」


クスりと笑い「じゃーね」と学校を後にした