恋綴り〜短編集〜



その次の日には学校中の噂になっていた
何でも本気でやる為に周りにサポートを
してもらう為だとか


先生達も相当驚いていた
今からあの超難関大学に入ると言うのだから
かなり不可能だと思ったからだ
先生達も納得させようとしたが



『これは私自身のけじめなんで
諦めるわけには行きません』


と、断ったそうだ


それから柊は授業中に過去問を解いたり
夜遅くまで学校の図書館で勉強したり
朝早く来て問題を解いたりと
かなり本格的だった

その意思が皆に伝わり
周りの奴らは柊に話しかけたりは
しなかった


柊は約束通り俺に必要以上に関わらなかった
挨拶や進路関係の話だけで会話は終わる


それにアイツの大好物である甘い物を
俺が見る限りでは一切食べていない
何でも、甘い物を食べると
集中が途切れるかららしい




そんな日々が続いて2ヶ月
本試験を受ける前にやるセンター試験の
結果が届く


担任である俺に届いたが他の先生も
気になるのか俺の机に集まって除き見る



「あ〜開けていいか?」

「いいですよー」


相変わらず呑気な口調で喋る


「その…例え結果が悪くても落ち込むな。
2ヶ月しか勉強してないし
仕方の無い事だからな」


何故か俺が開けるのを躊躇った
もし結果が悪かったら柊はきっと落ち込む
その顔を見たくない


「あははっ。見てから言ってくださいよーw」


いつもと変わらない態度に安堵する
少し手が震えながら封筒をあける
大丈夫…これはセンター試験の結果
本番で上手く行けばいい