「お前、将来の夢決まってんのか?」
「先生のお嫁さん♡」
「冗談はいい。進路について真剣に考えろ」
「凄い本気なんですけどー?」
ニコニコしながら言ってくる柊
はぁ…話が進まん
「お前、頭良いし大学志望か?」
「え〜大学かぁ〜どこ行こっかなー」
「進学なんだな?」
「先生のお嫁さん以外に夢考えてなかったよ〜」
「頭良いんだし大学行けよな
お前クラスだとAランクはいけるぞ」
柊は適当に見えて勉強は完璧だ
高1からやっているバスケでは
全国大会で準優勝するレベルだ
部活にしても勉学にしても
大学から推薦が来たり
推薦を取ることは簡単だ
なのに、当の本人にはやる気が感じられない
本当に受験生なのかコイツは
「先生は私にどこ行って欲しいのー?」
「担任としてはお前のレベルにあった所に
行ってもらいたい
将来の幅も広がるし、将来が安心できる」
「じゃあ、先生さ〜…私が難関大学受かったら
ご褒美くれる?」
「は?」
「だから、私が自分の実力以上の大学に
受かったらご褒美くれる??」
言ってる意味が分からなった
大学受験っつっても
後5ヶ月もしないうちに受験だぞ
「自分が何言ってるのか。分かってんのか?」
「うん」
「後5ヶ月で実力以上の大学は、ほぼ不可能だ」
「それが出来たらご褒美ちょーだい!!!」
「あのな〜」
「私それ位本気なんだもん。先生の事
これから5ヶ月、死ぬ気で勉強するし
必要以上に先生に近づかない
だから、その先生を不足する期間を
ご褒美で埋めて??
受かったらご褒美で落ちたら先生の事諦める」
「お前な…」
「私がどれくらい本気か先生に分かってもらう
いいチャンスじゃん」
柊はニコリと笑う
真面目に言ってんだなコイツ

