俺は頭の整理が追いついていなかった
“恋”…?草薙さんが俺に?


草薙「いきなり会って間もない私に
こんな事言われても迷惑な事は
承知してます
でも年が違う私が貴方に近づくには
同じ高校に入るしか無いと思ったんです」



草薙さんは振り返り夕日を背に
綺麗な笑顔で


草薙「……貴方と話せて本当に嬉しかったです
やっぱり貴方が好きです」


草薙さんはクルリと前を向き
先に進んで行った



蒼「ちょっ!ちょっと待って!」


俺が言うとまた歩みを止めた


蒼「俺も言いたい事があるんだけど…
草薙さんだけ言うなんて…」


草薙「言いたい事は分かってます…!
迷惑だって…自分でも分かってます
それを…貴方の声で聞きたくない…」


蒼「分かってないよ!俺も、草薙さんに
恋してる事を…」



俺の言葉に草薙さんは驚いた様に
振り返った


草薙「ふざけているんですか?」

蒼「ふざけてない。草薙さんが好きだ
確かに俺が草薙さんに会ったのは
1ヶ月前だけど…
草薙さんが部活してる所がカッコよかった
部活している時の凛とした佇まい
無意識かもしれないけど綺麗な笑顔…
俺は一目惚れしたんだよ!」