弱虫なボク~先生と生徒の距離~

別に、


僕は、クラスメートと思い出を作る為や、


一丸となって、頑張る為や、


仲間を作りに学校に来ているワケじゃない。


ただ、今は、寿美子先生に逢う為だけに来てるんだ。


なのに、なのに、


クラスメートに言われた『カエレ』の3文字が


僕の胸に、『寂しい』という気持ちを残した。


寂しい?


なんで?


寂しいと思った感情は、勘違いであるに違いない。


僕は、廊下にピタ、ピタと小さな音を響かせながら、


間違いを正すように、自分にずっと言い聞かせた。