「あれ!?」


目を何度もこすって確認したけれど、
そこにあるべき鞄が…


僕の鞄が…ない…


開けっ放しの窓から、風がフワッと流れ、白いカーテンが踊るように揺れた。


一応、教室内を端から端まで確認した。

しかし、やっぱり僕の鞄はなくて…


「誰かに鞄の中を見られたら……」


その言葉が、僕の頭の中をグルグルと回る。


風で揺れる、白いカーテンのように…