「井手君、先生と生徒には、距離があると思うの。先生には、生徒を好きになる資格はないわ。」


先生と生徒の距離?


資格がない?


先生の話す言葉、一つ、一つが僕の心に突き刺さっていく。


そして、痛みを感じた。



「この話は、これでおしまい。それより、井手君の処分が1週間の停学に決まったの。退学じゃないから。」



先生は、またそう言って笑った。


いつもなら、先生の笑った顔は癒やしを与えてくれるのに…


今日は、今は、僕に悲しみと暗闇を与える。


停学…もう、そんな事はどうでもいい。