弱虫なボク~先生と生徒の距離~

黒の軽自動車の近くまで着くと、父さんの足は止まる。


久しぶりに見た父さんの車は、至る所に傷がついていて、自分の姿を見ているような気持ちになった。


父さんに傷つけられた僕の心と


父さんに傷つけられた車の傷


鏡を見ているような感じ


「早く乗れ!」


ボーっと立ち尽くす僕に、父さんはイラっとしたのか言葉を荒げた。


父さんが運転席に座りエンジンをかけると、どこか頼りないエンジン音


無意識で、助手席ではなく後部座席に僕は座った。


隣に座っても、後ろに座っても同じ事だ。


どっちにしても、2人の間には会話なんてものが無いんだから……