弱虫なボク~先生と生徒の距離~

「ちょっと、お父さん!!」


父さんの大きな手は、僕の右頬を激しく叩く


先生は、突然の出来事に顔を歪め、動揺の声をあげた。


生徒指導室に響いた乾いた音が、父さんの情けない気持ちを表しているよう。


僕は、痛みがはしる右頬を押さえ、黙って瞳を閉じた。


その一瞬の出来事が、変な空気を生み出していく


「お父さん、落ち着いて下さい!井手君も苦しんでいたんです…」



「そんな事は、どうでもいいんです…先生。亮の処分だけ聞かせて下さい」


先生の言葉を聞かず、ただ、僕の処分だけを待つ父さんの目は


鏡を見ているような気分で、僕と同じ、冷たさを持っていた。