弱虫なボク~先生と生徒の距離~

黒板消しが落ちた結果、

僕の足周りは、真っ白な粉だらけで…


「あっ、ビックリさせちゃったね……ゴメン!」


僕より小さい寿美子先生は、顔の前に手を合わせぺこりと謝る。


「べ、別に、先生のせいじゃないですよ!」


って、言ったのは良いんだけど、完全に動揺?緊張?

どっちかは分からないけど、パニクっているのは確か。


でも、でも、


謝るその顔もカワイイ訳で……


とりあえず、ドキドキと心臓が忙しく動いているのをバレないように
接するのが精一杯の僕。


「大丈夫?汚れてない?」


しゃがみこんで、床を黒板消しで拭いていると、さっきよりも近くに感じる先生の声……


ゆっくり振り返ってみると、
先生は、僕の背中のすぐ側まで接近していた。