「……待ってるのいや?」


少し落ち込む様な表情を俺に向けてきた彼女。


俺の言い方が悪かったせいだ。


「…………べつに」


そんな言葉しか言えなかった俺はとても後悔した。


しかし彼女は表情を明るくして微笑んだ。


「じゃぁ待ってるね」


「……あぁ」



その笑顔にまた癒されると同時に抱きしめたくなった衝動をグッと我慢した。


ダメだ、今はそんな時間は無い……。
あったとしても俺の心臓が持たない……!!


恥ずかしくなり素早く玄関に逃げた。