「風邪引かないでね」
「あぁ……」
「今日は何時頃帰るの?」
「……7時ぐらい」
「わかった、夕飯の用意して待ってる」
「べつに待たなくてもいい」
不快にさせてしまったかと心配になり彼の顔を見る。
「……待ってるのいや?」
「…………べつに」
彼が怒っていないとわかると途端に安心し、同時に待っていてもいいんだと嬉しさが込み上げる。
「じゃぁ待ってるね」
「……あぁ」
リュックを背負って玄関に向う彼の後ろについて行く私。
「いってらっしゃい」
「いってくる」
ガチャン……
ドアが閉じ、家に私だけになった。
彼がバイトに行ったばかりなのにもう寂しい気持ちになる。
「……よし!夕飯の支度しなきゃ」
キッチンに向かい夕飯の準備を始める。
今日は璃玖斗くんの好きなカレーを作る予定。
璃玖斗くんのカレーを食べる姿を想像して1人にやける。
「喜んでくれるかなぁ」
彼の帰宅を楽しみに待つ私でした。