渡り廊下を歩いて入った社会科準備室の椅子にどかっと座る。


唯一、陽葵と二人になれる場所。


「はあっ、助かったーーー、ありがとね、希くん!」


にこっと笑う陽葵に胸がとくん、となって、はあっと大きくため息を漏らす。