「ええ〜、嫌ですセンセーイ。だって陽葵おもしろいんだもん。」

陽葵の肩に腕を回す優のヤロウ。


「いや!?わたし玩具じゃないからね!?優くん!?」

それを必死にはがそうとする陽葵を見てはあっとため息をひとつ漏らす。


…優のヤロー、めんどくせえ。


「陽葵は今から俺と面談があるんだよ、解放してやれ。」

そう言って、優の腕をべりっと剥がすとほっとした顔の陽葵。

「…ありがと」

小さな声で伝えられるけど、礼を言われることをした訳じゃない。


…嫉妬なんてめんどくせえのに。


そんなことを思いながら、陽葵を連れて、教室を出る。