んー、めんどくせえなあ。

先ほど、教頭から押し付けられた山積みの資料を置いて、ひとつ欠伸を落とす。

めんどくせえ事が嫌いな俺。
他人からはよく緩いだの無気力だの言われる。

でも、そんな俺にも譲れねえものが一つだけある。

「オイ、優あんまり陽葵に近づくんじゃねー。」

彼女である陽葵のことだ。