その事に嬉しくなって、意地悪な俺はいじめたくなる。

「…どーしてこんな速いの?」

「っ!もうっ、分かってるでしょ?」

今さっき言ったじゃん!と恥ずかしそうに言う陽葵にもう俺は限界。


…今日1日我慢してたぶん、全然足りねえ、

「…なあ、俺のことどう思ってる?」


真っ赤な彼女の耳に唇を近づけ、囁く。

「っ〜!!!誰よりかっこいいと思ってるからこんな意識ちゃってるんでしょ!?」


「へへっ、陽葵だーいすき!」

片手で思いっきり抱きしめながら、もう片方の手で彼女の頬に触れ、唇を塞ぐ。

キスの合間に漏れる声に、俺の心臓は落ち着くことを知らなくて。


『紳士?聞いて笑っちゃう。』