夢で会いたい



続々と出席者が集まってきた。
退職して半年程度だけど懐かしくて、今は遠くなってしまった生活が少しだけ眩しい。

3月ということで、淡い色合いの服を着る人も多い中、私は黒のミニワンピースを着てきた。
ちょっと厚めのタイツ付き。
遠慮容赦のない同期には厳しく突っ込まれた。

「芽実ー!季節感は?北国はまだ寒いだろうけど、暦の上ではもう春なんだよ?」

「仕方なかったの!脚にケガしちゃったんだもん。両膝かさぶたでガビガビで、黒タイツじゃないと隠れなかったの」

タイツをはいていても近づけばわかってしまうけど、そこまで接近することはないから大丈夫だと思う。

「ロングドレス着ればよかったじゃない」

「・・・脚のラインは出したいし」

「あんたの唯一の長所だもんね」


西さんがつんつんと指で私を呼んだ。
視線の先には・・・真幸。

相変わらずキリッと着こなしたスーツが輝かしい。
男性はみんなスーツなのに、一人違う服を着ているみたいに目立っている。
既婚者だとみんな知っているはずなのに、寄っていく女の子も絶えない。

「覚悟して来ましたので」

西さんは心配そうに眉を下げた。

「三次会は?」

「さすがに帰ります。だから2時間程度の我慢です」

「北村さんも早くいい男見つけなさいよ。男は顔でもお金でもないよ」

「じゃあ何なんですか?」

「・・・何だろうね」