夢で会いたい

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カウンターでカフェモカを受け取った真由は、席に着くなり挨拶もすっとばし不機嫌な声で言った。

「『あなかしこ』じゃないよ。なんなの?あのメール」

予想していたことだから、こちらもそんなことではひるまない。

「そのまんまの意味だよ。真由、男紹介して!」

「いやいやいやいや、いろんな説明ぶっとばしてるでしょう?カフェモカだって、まだ一口も飲んでないし」

「じゃあ、さっさと一口飲め!飲みながらリストアップして!」

言われた通りリストアップしているのか、口の周りの泡を拭きながらも宙を見つめている。
その一挙手一投足をまじまじと見つめる私。


ちなみにここは電車で1時間半かけてやってきた私の地元。
真由とは高校の同級生で小雪を含めて今でも仲良くしている。
久しぶりのお誘いメールをふざけすぎたせいで、懐かしむ気配がなくなってしまったのは申し訳ない。

それにしてもカフェなんて本当に久しぶり!

「そんな期待した目で見られても、リストなんてできてないよ。大学時代の友人はもう疎遠だし、卒業後はすぐ結婚しちゃったから出会いなんてなかったし」

「大友先生の知り合いは?」

「柊ちゃん、40の大台が見えてきたんだよ?紹介できるような友達はいないって。・・・あ、金本先生何年か前に奥様亡くなって今は独身だ!芽実ちゃん、好きだったよね?『あのピカピカのハゲがかわいー!』って言ってたじゃない。あの頭は今も健在」

「・・・さすがにもう少し若くて髪の毛がある人でお願いします。好きな先生って普通は恋愛対象とは別なんだよ?真由みたいに結婚するなんて例外」

「はいはい。もうそれ聞き飽きた」

仕方ないことだと思う。
何度言ったって言い足りない。
高校時代の先生を彼氏だと紹介された時の衝撃は、10年経った今でも続いているくらいなのだから。


「芽実ちゃんの気持ちはわかったけど、こっちはまだ何も納得できてないんだよ。一体何があってどうしてこんなことになってるの?」

真幸と別れて帰ってきた経緯なんかはすでに話している。
それはもう終わったことだ。

問題は、ここ最近の出来事。

「ほぼ毎日、ストーカーが待ってるの」