いつになく日本の現状を憂いながら、秘密警察に捕まらないよう心持ち丁寧に本を戻してモップで埃も取る。
と、華やかなポップに隠れて一層地味な手書きポップが目に入った。
『地元作家応援コーナー』
店長の手作りらしい。
地元作家といっても県出身だけでは難しかったのか、少しでもゆかりのある作家は集めているみたいだ。
戦時中に疎開していた?
それは地元作家とは言わないと思う。
江戸時代の作家から頑張って集めたようだけど、それでも寂しい平台。
最近の作家なんて、余程有名じゃないと知らないしなあ。
『一握の米』
装丁も青黒くて明らかに暗そう・・・。
米田朋策・・・マイダホウサクと読むのか。
ふざけた名前。聞いたことないなー。
まあ、私が知ってる作家なんてほとんどいないけどね。
この人の本はここに5冊もあるから人気あるのかも。
私は読みたくもないけど。
「あの、その本」
ちょうど戻そうと思ったタイミングで声を掛けられて手が止まった。
若い男性が私の手元と私を交互に見ている。
あ、お客様だったか!
「あ、失礼致しました!どうぞ」
この本が見たかったのだと思って差し出したけど、両手をぶんぶん振って拒否された。
「いやいや、僕はいらないから。ただ、その本に興味あるのかなって思って」
興味?ない!
けど一応書店員だし(なったばかりだけど)、自分のところで推している本をお客様に対して「いいえ。さっぱり興味ありません」なんて正直には答えられない。
「県出身の作家さんは応援しております」
言わなくたってわかってる。
答えになってない。
でもうかつに興味ある風の答えをして突っ込まれたら困るんだもん。
お願い、察して!
「ああ、やっぱり興味ないよね」
察していただきありがとう。
私の「複雑です」という意味を込めた満面の笑みに対して、太陽みたいにキラッキラの笑顔を向けてくる。
あれ?
「興味なくて構わないんだ。仕事中にごめんね」
と、華やかなポップに隠れて一層地味な手書きポップが目に入った。
『地元作家応援コーナー』
店長の手作りらしい。
地元作家といっても県出身だけでは難しかったのか、少しでもゆかりのある作家は集めているみたいだ。
戦時中に疎開していた?
それは地元作家とは言わないと思う。
江戸時代の作家から頑張って集めたようだけど、それでも寂しい平台。
最近の作家なんて、余程有名じゃないと知らないしなあ。
『一握の米』
装丁も青黒くて明らかに暗そう・・・。
米田朋策・・・マイダホウサクと読むのか。
ふざけた名前。聞いたことないなー。
まあ、私が知ってる作家なんてほとんどいないけどね。
この人の本はここに5冊もあるから人気あるのかも。
私は読みたくもないけど。
「あの、その本」
ちょうど戻そうと思ったタイミングで声を掛けられて手が止まった。
若い男性が私の手元と私を交互に見ている。
あ、お客様だったか!
「あ、失礼致しました!どうぞ」
この本が見たかったのだと思って差し出したけど、両手をぶんぶん振って拒否された。
「いやいや、僕はいらないから。ただ、その本に興味あるのかなって思って」
興味?ない!
けど一応書店員だし(なったばかりだけど)、自分のところで推している本をお客様に対して「いいえ。さっぱり興味ありません」なんて正直には答えられない。
「県出身の作家さんは応援しております」
言わなくたってわかってる。
答えになってない。
でもうかつに興味ある風の答えをして突っ込まれたら困るんだもん。
お願い、察して!
「ああ、やっぱり興味ないよね」
察していただきありがとう。
私の「複雑です」という意味を込めた満面の笑みに対して、太陽みたいにキラッキラの笑顔を向けてくる。
あれ?
「興味なくて構わないんだ。仕事中にごめんね」



