これがもし、私じゃなくたって……、いつもそんな気持ちになってしまうけれど。
もう、うだうだ考えるのやめた。
「はい……!涼くんのこと想いながら作ったんだ」
「っ、」
せっかく涼くんが笑顔で受け取ってくれるって言ってるんだから、ネガティブになってる場合じゃない!
頼くんだって、背中押してくれたし!
今頃きっと、美和子ちゃんも航に頑張って渡してる!
涼くんファンの子に敵視されたら嫌だなって、いつもどこかヒソヒソ想ってきたけど、それじゃあいつまで経っても変わらない!
「ありがとう、大事に食べる」
「うん!それじゃ、私帰るね!もらってくれてありがとう」
これからは、もっと前向きにいこう!
伝えたい言葉を躊躇しない勇気を持とう!
せっかく頼くんが協力してくれてるんだもん、頼ってばかりいないで自分でも行動できるようにならなきゃ。
ニコッと涼くんに微笑んで、ヒラヒラと手を振る。そんな私をボーッと見ていた涼くんは、すぐにハッとしたように笑顔を作って「また明日」と手を振り返してくれた。
よし!
【アーモンドクッキーを渡せ!】
無事、クリア。


