「……っ、嘘。全然そんな素振りなかったくせに。いつも頼くんには余裕があって、頼くんを好きだって自覚する前から、私ばっかドキドキさせられて」
「余裕なんてねぇよ。あるわけねぇじゃん。……なんで花のが1個上なんだよ」
「そこはお互い様だよ。……私も、何でって思うし。……思うけど」
「それでも好きなんだ?俺のこと。涼とのデート中に俺のことで頭いっぱいにするくらい、俺に惚れてんだもんな?」
「……もう!やっぱり頼くんって意地わ、る」
私が言い終わる寸前、
ツーッと、人差し指で唇をなぞられる。
再びゾクッと身震いする私に、頼くんは”じゃあ、違うの?”とさらに意地悪な顔で迫る。
ズルい。
そういうところ、本当にズルいと思う。
「花は俺のこと、どう思ってるんだっけ?」
「ズ、ズルいよ。もう分かってるくせに……」
「だって、……夢かもしんねぇじゃん。花も俺のこと好きなんて。だから、花の口からもっかいちゃんと聞きたい。夢じゃないんだって思えるように」
ドキドキとうるさいくらい心臓がリズムを刻んで、頼くんに聞こえてるんじゃないかなって思うと余計、加速していく。
だけど、ちゃんと伝えたくて。
頼くんの心の奥深くまで私の気持ちが届いて欲しくて。


