「涼くんにデートまで誘ってもらえたのに、いざ涼くんとデートしてても、頭の中……頼くんでいっぱいだった」
「……やっぱ、バカだろ」
「本当は頼くんに最初から惹かれてたのかもしれない。だけど、涼くんに憧れる気持ちも本当で。頼くんは弟みたいなもんなんだって……自分に言い聞かせて、気持ちにフタしてたんだと思う」
だけど、誤魔化せなくなった。
頼くんを目で追って、頼くんの声に反応して、頼くんに私のことを見て欲しくて。
「……せっかく、頼くんに涼くんとのこと協力してもらったのに……私、」
「応援したことなんて、1度もない」
「えっ……?」
今まで黙って聞いていた頼くんが、真っ直ぐ私を見つめて口を開いた。
頼くんの言葉を必死に理解しようとするけれど、どうしても答えにたどり着けない。
だって、頼くんはいつだって私と涼くんのことを応援してくれていたはずなのに。
「俺が花にしてきたアドバイスは全部、涼の好みとは正反対」
「……正反対?なんで?だって、」
「花なんか、涼に振られて泣けばいい。傷付いて、立ち直れないくらいズタズタんなって、俺に泣きつけばいいのにって」
”ずっと、そう思ってた”
そう呟きながら、頼くんは私に一歩近づく。


