ちなみになんのペアかと言うと、夏休みにある学年レクで私たちの学年は夜の校舎で肝試しをすることになっていて、男女ペアで校内を回るんだ。
で、涼くんとペアを組みたい女子の群れが今この状況を作っている……と言うわけ。
涼くんカッコイイし、優しいし。誰にでもフレンドリーだから当然と言えば当然だけど、ライバル多すぎて凹む。
涼くんは誰を選ぶんだろう。
「じゃあ、俺決めちゃうよ?」
ニッと笑って、自分を囲む女子達に優しく視線を投げた涼くんは、ぐるっと教室を1周見渡して
────バチッ
涼くんを追う私の視線と、教室を見渡した涼くんの視線が、偶然か……必然か……重なった。
「お、ちょうど目が合ったから三津谷に決〜めた」
かと思えば、涼くんが私を指さしてフワッと笑った。
「三津谷、俺と夜の校舎デートしよう」
これだから天然は困る。
もう心臓をギューッと掴まれて瞬き1つ出来やしない。
きっと、相手が私じゃなくたって、涼くんは今のセリフをサラッと吐いたんだろうし、本当に本当にたまたま目が合ったから、私をペアに選んでくれたんだって分かってるけど、
分かってるのに、
悔しいくらいときめいてしまう。


